ヤマソービニオンの収穫が終わりました!
収穫適期には様々な要素があるのですが、JINDE畑(10年生樹)は最も海から近いこともあり成熟が早く9/15に収穫、9/22~25は醸造所横のKATADA yama畑(4年生樹)を、UBA畑(10年生樹)は海から一番遠く緩やかな傾斜面で9/30~10/6に、列ごとで成熟を確認しながら収穫をして、その都度直ちにワインの仕込み作業に入っています。
毎年、収穫期のぶどうを食べると、樹が齢を重ねるごと風味の変化を感じます。参考までに、過去のぶどうを食味した簡単な感想です。
2018 - 樹齢6年/幼年期 甘味がすっきり、ハツラツとした風味
2019 - 樹齢7年/若年期 甘味に厚みあり、酸味もしっかり
2020 - 樹齢8年/青年期 風味のバランスがよく、きれいな酸味
2021 - 樹齢9年/成年期 風味はより濃く、後味の余韻が長い
そして、2022今季のぶどうを食味して思いました。樹齢10年となり、ついに円熟期到来だ!
と。ぶどう樹が円熟期を迎えると、これから先は毎年さらに風味に奥行と複雑性が生まれ、円熟味を増していきます。自ずと出来上がるワインも味わい深くなるのです。
今年のヤマソーは身震いするほど良いぶどうです。房を手に取ると、しっとりと柔らかく、一粒口に含んだ瞬間に滑らかで奥深い風味が感じられました。一房一房収穫する度に、今季のワインに確かな手応えを感じ、喜びと感動を押さえるのが大変でした。
また、今年は良いぶどうの条件が全て揃いました。先ず気象条件の面では、大きな台風が2度あったものの収穫期には雨の日がほとんどなく、9月以降は季節に伴いちゃんと昼夜の寒暖差が大きくなったこと。そして生育の面では、ぶどう樹が樹齢を重ねたことで病害や暴風雨にも耐えうる体力がついたこと、それによって、ぶどうのハンギングタイム(果実が樹に生っている期間)が10月初旬の紅葉期まで伸びたことで、房ごとの熟度にバラつきがなく全てをしっかり完熟させることができたからです。つまり、2022年はまさにグレートヴィンテージ。しっかり樹齢を重ねて生育した完熟ぶどうは、ワインにしてもポテンシャルが非常に高いです。
ヴィニュロンは、立派に育ってくれたぶどうの期待に応える責任があります。小躍りはほどほどに、明日からより気を引き締めて、緻密に繊細に、基本に忠実にでも時には大胆に決断して、最高のぶどうを極上ワインに仕込みたいと思います。
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